障害基礎年金・障害厚生年金
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 障害年金(国民年金・厚生年金保険)の等級表について



 障害年金の障害等級の判断

障害基礎年金、障害厚生年金及び障害手当金が支給される「障害の状態」とは、身体又は精神に、次に定める程度の障害の状態があり、かつ、その状態が長期にわたって存在する場合をいいます。(国民年金法施行令別表、厚生年金保険法施行令別表第1、第2)


 障害年金・等級表

 1級(障害基礎年金、障害厚生年金共通)

身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のものとされています。この日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度とは、他人の介助を受けなければほとんど自分の用を弁ずることができない程度のものをさします。

たとえば、身のまわりのことはかろうじてできるが、それ以上の活動はできないもの又は行ってはいけないもの、

すなわち、病院内の生活でいえば、活動の範囲がおおむねベッド周辺に限られるものであり、家庭内の生活でいえば、活動の範囲がおおむね就床室内に限られるものとなります。


■国民年金法施行令別表(障害の状態)
1 両眼の視力の和が0.04以下のもの
2 両耳の聴力レベルが100デシベル以上のもの
3 両上肢の機能に著しい障害を有するもの
4 両上肢のすべての指を欠くもの
5 両上肢のすべての指の機能に著しい障害を有するもの
6 両下肢の機能に著しい障害を有するもの
7 両下肢を足関節以上で欠くもの
8 体幹の機能に座っていることができない程度又は立ち上がることができない程度の障害を有するもの
9 前各号に掲げるもののほか、身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする症状が前各号と同程度以上と認められる状態であって日常生活の用を弁ずることを不能ならしめる程度のもの
10 精神の障害であって、前各号と同程度以上と認められる程度のもの
11 身体の機能の障害若しくは病状又は精神の障害が重複する場合であって、その状態が前各号と同程度以上と認められる程度のもの



 2級(障害基礎年金、障害厚生年金共通)

身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする病状が、日常生活が著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のものとされています。この日常生活が著しい制限を受けるか又は日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度とは、必ずしも他人の助けを借りる必要はないが、日常生活は極めて困難で、労働により収入を得ることができない程度のものとなります。

たとえば、家庭内の極めて温和な活動(軽食作り、下着程度の洗濯等)はできるが、それ以上の活動はできないもの又は行ってはいけないもの、

すなわち、病院内の生活でいえば、活動の範囲がおおむね病棟内に限られるものであり、家庭内の生活でいえば、活動の範囲がおおむね家屋内に限られるものとなります。


■国民年金法施行令別表(障害の状態)
1 両眼の視力の和が0.05以上0.08以下のもの
2 両耳の聴力レベルが90デシベル以上のもの
3 平衡機能に著しい障害を有するもの
4 そしゃくの機能を欠くもの
5 音声又は言語機能に著しい障害を有するもの
6 両上肢のおや指及びひとさし指又は中指を欠くもの
7 両上肢のおや指及びひとさし指又は中指の機能に著しい障害を有するもの
8 一上肢の機能に著しい障害を有するもの
9 一上肢のすべての指を欠くもの
10 一上肢のすべての指の機能に著しい障害を有するもの
11 両下肢のすべての指を欠くもの
12 一下肢の機能に著しい障害を有するもの
13 一下肢を足関節以上で欠くもの
14 体幹の機能に歩くことができない程度の障害を有するもの
15 前各号に掲げるもののほか、身体の機能の障害又は長期にわたる安静を必要とする症状が前各号と同程度以上と認められる状態であって、日常生活が著しい制限を受けるか、又は、日常生活に著しい制限を加えることを必要とする程度のもの
16 精神の障害であって、前各号と同程度以上と認められる程度のもの
17 身体の機能の障害若しくは病状又は精神の障害が重複する場合であって、その状態が前各号と同程度以上と認められる程度のもの



 3級(障害厚生年金)

労働が著しい制限を受けるか又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度のものとされています。

また、「傷病が治らないもの」にあっては、労働が制限を受けるか又は労働に制限を加えることを必要とする程度のものとなります。(「傷病が治らないもの」については、障害手当金に該当する程度の障害の状態がある場合であっても3級に該当する。)


■厚生年金保険法施行令別表第1(障害の状態)
1 両眼の視力が0.1以下に減じたもの
2 両耳の聴力が、40センチメートル以上では通常の話声を解することができない程度に減じたもの
3 そしゃく又は言語の機能に相当程度の障害を残すもの
4 脊柱の機能に著しい障害を残すもの
5 一上肢の3大関節のうち、2関節の用を廃したもの
6 一下肢の3大関節のうち、2関節の用を廃したもの
7 長管状骨に疑関節を残し、運動機能に著しい障害を残すもの
8 一上肢のおや指及びひとさし指を失ったもの又はおや指若しくはひとさし指を併せ、一上肢の3指以上を失ったもの
9 おや指及びひとさし指を併せ一上肢の四指の用を廃したもの
10 一下肢をリスフラン関節以上で失ったもの
11 両下肢の十しの用を廃したもの
12 前各号に掲げるもののほか、身体の機能に、労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの
13 精神又は神経系統に、労働が著しい制限を受けるか、又は労働に著しい制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの
14 障害が治らないで、身体の機能又は精神若しくは神経系統に労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を有するものであって、厚生大臣が定めるもの



 障害手当金(厚生年金保険)

傷病が治ったもの」であって、労働が制限を受けるか又は労働に制限を加えることを必要とする程度のものとされています。

■厚生年金保険法施行令別表第2(障害の状態)
1 両眼の視力が0.6以下に減じたもの
2 一眼の視力が0.1以下に減じたもの
3 両眼のまぶたに著しい欠損を残すもの
4 両眼による視野が2分の1以上欠損したもの又は両眼の視野が10度以内のもの
5 両眼の調節機能及び輻輳(ふくそう)機能に著しい障害を残すもの
6 一耳の聴力が、耳殻に接しなければ大声による話を解することができない程度に減じたもの
7 そしゃく又は言語の機能に障害を残すもの
8 鼻を欠損し、その機能に著しい障害を残すもの
9 脊柱の機能に障害を残すもの
10 一上肢の三大関節のうち、一関節に著しい機能障害を残すもの
11 一下肢の三大関節のうち、一関節に著しい機能障害を残すもの
12 一下肢を3センチメートル以上短縮したもの
13 長管状骨に著しい転移変形を残すもの
14 一上肢の二指以上を失ったもの
15 一上肢のひとさし指を失ったもの
16 一上肢の三指以上の用を廃したもの
17 ひとさし指を併せ一上肢の2指の用を廃したもの
18 一上肢のおや指の用を廃したもの
19 一下肢の第一し又は他の四し以上を失ったもの
20 一下肢の5しの用を廃したもの
21 前各号に掲げるもののほか、身体の機能に、労働が制限を受けるか又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの
22 精神又は神経系統に、労働が制限を受けるか、又は労働に制限を加えることを必要とする程度の障害を残すもの